活動レポート

『生野の“日本語指導が必要な”子ども白書』
が刊行されました!

2022/08/02
生野の“日本語指導が必要な”子ども白書 プロジェクト

SSI協力プロジェクト「多文化共生のまちづくりにおける学びのデザイン化拠点の創出」(代表 宋悟 IKUNO・多文化ふらっと事務局長/榎井縁 大阪大学特任教授/ほんまなほ 大阪大学教授)の一環として、大阪市生野区に住む“日本語指導が必要な”子どもの現状を調べるため、子ども・保護者・支援機関へのインタビュー調査プロジェクトが取り組まれました。その結果が、『生野の“日本語指導が必要な”子ども白書』にまとめられ、2022年6月26日、在日韓国基督教会館(KCC)にて報告会が開催されました。

当日の開催の様子は、NPO法人IKUNO・多文化ふらっとのホームページで報告されていますので、ご覧ください。

白書報告会の様子

白書プロジェクトの思い~子どもの声を聴く・子どもを中心に据える~

白書プロジェクトは、次のようなプロジェクトメンバーの思いからスタートしました。
文部科学省は、“日本語指導が必要な”児童生徒の日本語指導を含めた教育の充実を図る方針を打ち出しましたが、“日本語指導が必要”かどうかは、周りの大人によって判断され、子ども自身の思いが考慮されることはほとんどありません。そのため、何に困っているのか、何を求めているのかについて、子どもの視点からとらえなおす必要があります。白書プロジェクトは、まず子どもがどのような思いで学校生活を過ごし、日本語指導を受けてきたか、今もどのように必要としているか、状況を明らかにすることに焦点をおきました。こうした思いと意図で、白書のタイトルを「生野の“日本語指導が必要な”子ども白書」としました。
白書では、子どもにかかわる人びとがまず一歩を踏み出すことが呼びかけられ、「“日本語指導が必要な”子どもの声の協働的な捉え直し」「子どもを中心に据えた地域づくり」が提言されています。

白書の送付を希望される方は、このフォームから申し込みできます。

白書の表紙

いくのコーライブズパークのばづくりへ

NPO法人IKUNO・多文化ふらっとは、御幸森小学校跡地活用事業に関する活用事業者募集プロポーザルにおけるプレゼンテーション審査にて、事業予定者として株式会社RETOWNとともに選定され、2022年4月から「いくのコーライブズパーク」(略称:いくのパーク)を運営しています。
“日本語指導が必要な”子どもを含むすべての子どもを真ん中において、こうしたばづくりや地域づくりが取り組まれることを期待しています。

今井貴代子(大阪大学社会ソリューションイニシアティブ特任助教)