SSIの理念
SSIが目指すもの:「命を大切にし、一人一人が輝く社会」の実現
人類は命をまもり、はぐくみ、つなぐために文明を発展させてきました。しかしながら、世界は、人口の増大とともに地球温暖化や環境破壊、天然資源の枯渇、食糧不足、格差の拡大など、地球規模の問題に見舞われています。問題を放置すれば、貧困、飢餓、伝染病、内乱、テロ、戦争、犯罪などが増大するでしょう。他方、日本は、少子高齢化や人口減少によって財政難や地方の衰退など、様々な問題に悩まされています。世界も日本も命が脅かされ、抑圧され、分断される危険の中にあるといえます。こうした状況の中、SSIは文明の原点に立ち返って「命」に注目し、命を「まもる」、「はぐくむ」、「つなぐ」という視点に立って社会課題の解決に取り組みます。そして、持続可能な共生社会を「命を大切にし、一人一人が輝く社会」としてとらえ、その実現を目指します。
SSIの3つの視点:命を「まもる」、「はぐくむ」、「つなぐ」
命を「まもる」とは、災害、伝染病、戦争、犯罪、飢餓、貧困などの脅威から、人間の命をまもることを意味します。この世に生まれたかけがえのない命を不本意な死によって中断させないこと。SSIは、これを「命を大切にする」ことの基本ととらえます。
命を「はぐくむ」とは、住環境の改善、子育ての支援、教育の充実、働き方の改善などを通じて、一人一人が潜在的に持っている能力を見出し、伸ばすことを意味します。自然環境を保護するなど、人間だけでなく、他の生きものの命をはぐくむことも含まれます。
人間は一人で生きていくことはできません。命をまもるためにも、はぐくむためにも、つながり合っていることが重要です。幸いなことに、人間には他の人の気持ちを自分のものとして感じる能力 -「共感」- が備わっています。命を「つなぐ」は、共感によって人と人との絆を強め、拡げていくことを意味します。また、過去から現在、そして未来へと命をつなぐことも意味します。この視点から、SSIは、高齢化や少子化の対策、地域再生、ジェンダー平等、格差是正、障がい者の包摂などの社会課題に取り組みます。
3つの視点と社会課題
命を「まもる」、「はぐくむ」、「つなぐ」という3つの視点とさまざまな社会課題の関係は、たとえば下図のように示すことができるでしょう。
これら3つの視点を表す円は交わっており、子育て支援や高齢者対策、障がい者の包摂のように、複数の円が重なる部分に位置づけられる社会課題もあります。さらに、同じ課題の解決に向けた取組でも、異なる視点に重点が置かれることも考えられます。いずれにせよ、SSIは、社会課題に対して、命を「まもる」、「はぐくむ」、「つなぐ」という3つの視点をつねに意識して取組を進めていきます。
SSI と SDGs
SSIは、2015年に国連総会で採択された2030年までの「持続可能な開発目標」(SDGs)を「命を大切にし、一人一人が輝く社会」にいたるための重要な道標として位置づけ、SDGsに関連するプロジェクトを実施または支援します。SDGsが示す17のゴール、169のターゲットを、命を「まもる」、「はぐくむ」、「つなぐ」という視点に結びつけ、何のためのゴールやターゲットなのか、ゴールやターゲットの達成の先にどのような社会を構築するのかを考えていきます。
シンボルマークについて
ロゴの中心にある青い丸は、アルファベットの「i」の“頭の部分”を表し、私たち人間 、さまざまな命、そして地球を意味します。その青い丸を、めばえやぬくもりなど、命を思い起こさせる優しい色合いの2つの小さな「s」によって、まもり、はぐくみ、つないでいます。また、これら2つの小さな「s」と「i」はひとつになり、SSIの頭文字である「S」を構成しています。このロゴには、命によって命をまもり、はぐくみ、つなぎながら、未来社会のあるべきすがたを構想していこうという、SSIの思いが込められています。