SSIとSDGs
SSIは、2015年に国連総会で採択された2030年までの「持続可能な開発目標」(SDGs)を「命を大切にし、一人一人が輝く社会」にいたるための重要な道標として位置づけ、SDGsに関連するプロジェクトを実施または支援します。SDGsが示す17のゴール、169のターゲットを、命を「まもる」、「はぐくむ」、「つなぐ」という視点に結びつけ、何のためのゴールやターゲットなのか、ゴールやターゲットの達成の先にどのような社会を構築するのかを考えていきます。
SDGsの特徴は、その普遍性と全体性にあります。前身であり、2000年から2015年にかけて実施された「ミレニアム開発目標」(MDGs)が、開発途上国を対象としたものであったのに対して、SDGsは先進国と途上国のいかんにかかわらず、すべての人類を対象としたものです。そして、その目標群は、地球上で生きる人間の生活と諸活動の全域をカバーするものです。
実施に向けた具体的取り組みについてのものである目標17を除く、16の目標を概観してみましょう。貧困と飢餓(目標1、2)、健康と福祉(目標3)、教育(目標4)、ジェンダー(目標5)、水と衛生(目標6)、エネルギー(目標7)、経済成長と雇用(目標8)、技術イノベーション(目標9)、人間同士と国同士の平等(目標10)、持続可能な都市(目標11)生産・消費(目標12)、気候変動への対応(目標13)、海洋資源の保護(目標14)、陸上資源の保護(目標15)、平和で包摂的社会と正義(目標16)。
これらは、21世紀の世界において、人間が人間らしく生きていくための目標であり、そのための様々な基盤を持続可能なやり方で整備するための目標であることがわかります。これらの目標をすべてにおいて達成することは容易ではありません。期限である2030年まで、残された期間は10年しかありません。その意味で、SDGsは2030年に終了するものではなく、21世紀の人類全体に課せられたおおきな課題であり、遠くない未来に実現されるべき理想であると考えたほうがよいでしょう。
すべての人類は、個人として、そして自分が属する組織、地域や国家の一員として、SDGsを自分および自分たちの問題と捉え、その実現に向けて真摯に取り組んでいかねばなりません。
SSIは、命を「まもる」、「はぐくむ」、「つなぐ」という視点に立って、あるべき未来社会を構想し、その実現に一歩でも近づいていくことをその使命しています。この使命とSDGsの理念とは、基本的に一致しています。SSIは、その活動を展開していくことによって、SDGsの達成のために貢献していきたいと考えています。

図にマウスを合わせると「SSIの3つの視点」と「SDGs」の関係がわかります
SSIの基幹プロジェクトとSDGs
基幹プロジェクト | 代表研究者 | SDGs目標 |
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地域資源とITによる減災・見守りシステムの構築 | 稲場圭信 人間科学研究科教授 | ![]() ![]() ![]() |
教育の効果測定 | 大竹文雄 経済学研究科教授 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
共生対話の構築 | 松野明久 国際公共政策研究科教授 | ![]() ![]() |
SDGs指標の改善を通じた環境サステビリティの促進 | 大久保規子 法学研究科教授 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
地域住民の死生観と健康自律を支える文理融合プロジェクト | 佐藤眞一 人間科学研究科教授 | ![]() ![]() |
健康・医療の行動経済学的研究 | 平井啓 人間科学研究科准教授 | ![]() ![]() |
アフリカの非正規市街地をフィールドとした持続型都市社会モデルの構築 | 木多道宏 工学研究科教授 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
社会課題を解決するためのコミュニケーション能力の開発 | 山崎吾郎 COデザインセンター准教授 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |