基幹プロジェクト(完了)

共生対話の構築
Facilitating Dialogue for Peace and Co-existence

【 研究代表者 】松野明久 国際公共政策研究科教授

このプロジェクトは、今日世界で起きている紛争の解決に資する調査や研究を行うとともに、要請に応じて実際の対話を支援するというものです。紛争は領土、資源、政治権力、政治体制などをめぐって起きますが、しばしばそれに民族や宗教の違いが関係しています。まずは、調査研究によって複雑な紛争の原因や様態を明らかにし、解決の糸口を見いだします。そして、対話の支援、すなわち当事者(政府や武装勢力)や紛争解決に利害をもつステークホルダー(住民や市民社会組織)など、あらゆるレベルでの相互のコミュニケーションをファシリテートすることで、紛争解決に向けた信頼醸成を行います。そのために、大学がもつ専門的知識、分析力、人的ネットワークを動員し、中立公正な立場を生かし、各方面との連携によって対話を実現していきます。このようにして築かれた信頼の上に本格的な和平交渉が行われ、合意が成立して紛争は解決されることになります。このプロジェクトはその基礎部分の構築に貢献したいと思います。

東ティモールでの紛争後の村の和解集会。加害者・被害者・村人が一同に会し、事件を明らかにした後で、反省・償い・受入れについて取り決めを行う。受容真実和解委員会が組織したもので、コミュニティレベルでの和解のモデルとなっている。

研究協力者

(学内)
松野明久 国際公共政策研究科教授
栗本英世 人間科学研究科教授
ヴァージル・ホーキンス 国際公共政策研究科教授

(学外)
中内政貴 上智大学総合グローバル学科准教授

研究キーワード
紛争対話交渉和平仲介
社会課題
国際紛争、国内紛争の分析及び対話の模索政治的危機からの回復コミュニティレベルでの信頼回復あるいは信頼醸成