2023年8月4日、中央学院大学の坂井亮太先生（政治学）をゲストにお呼びして、SSI基幹プロジェクト「社会課題を解決するためのコミュニケーション能力の開発」（代表　山崎吾郎COデザインセンター教授）の研究会を大阪大学産学共創C棟４階セミナー室（及びオンライン）にて開催しました。

坂井先生には、研究会の成果の一つとして2022年10月世界思想社から刊行された『やっかいな問題はみんなで解く』の書評を執筆いただきました（『週刊読書人』2023年2月24日）。その内容にも触れていただきながら、書籍の執筆者や研究会のメンバーでディスカッションへを行いました。

坂井先生からは、『やっかいな問題はみんなで解く』の「素晴らしい点」として、

　①「やっかいな問題」という言葉を作った
　②「やっかいな問題」という「場」を作った
　③「みんなで解く」という解決策の提示
　④ みんなで解くための「楽しさ」の強調
　⑤「大学と地域連携」という身近な現場

の5点を提示していただき、その後にディスカッションへと移っていきました。まずは坂井先生が専門とされている「熟議民主主義」との違いと類似点に始まり、「楽しさ」や「プロジェクトの余白」はどのようにつくられているのか、また大学の地域や問題へのかかわり方はどうあるべきかなど、多岐にわたり多いに議論が盛り上がりました。人を育てること＝教育はすぐに結果が出ず時間がかかること、それを通じて人も変容していくが、同時に土壌が耕され地域の文化もつくられていくという話になったところで終了の時間となりました。
研究会に来てくださった坂井先生をはじめ参加者のみなさん、ありがとうございました。

主催：大阪大学社会ソリューションイニシアティブ（SSI）
共催：公共圏における科学技術・教育研究拠点（STiPS）、
　　　大阪大学大学院工学研究科 テクノアリーナ インキュベーション部門 連携融合型 「社会と技術の統合」