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住田 孝之 SUMITA Takayuki
住友商事株式会社 顧問

プロフィール

1962年生まれ。85年東京大学法学部卒業後通商産業省(現:経済産業省)に入省。93年ジョージタウン大学国際政治大学院卒業。経済産業省では、知的財産、イノベーション、IT、FTAなどに関する政策立案、貿易交渉など、幅広い業務に従事。情報通信機器課長、日本機械輸出組合ブラッセル事務所長、資源燃料部長、商務流通保安審議官、内閣府知的財産戦略推進事務局長などを歴任して2019年7月退官。商務流通保安審議官としては、2025年万博のテーマを含む立候補文書をとりまとめ。内閣府では、知的財産戦略ビジョンをまとめたほか、経営デザインシートを提案。
知的資産を活用した経営を推奨する国際組織WICIの会長として、2019年7月からIIRC(国際統合報告評議会)カウンシルメンバー。2016年6月からオープンイノベーションを推進する一般社団法人Future Center Alliance Japan理事を務める。

自己紹介

子供のころから算数や理科が好きで、記憶するときもロジック優先で、ロジックによる再現性のあるものは得意な方でした。一方で、企業を含め社会生活や世界を動かしているのは人なので、人の行動、それを駆り立てるものにも大変強い関心があります。2004年頃に「知的資産経営」という発想を得たのも、ある意味でそれらを組み合わせた成果物の一つです。個人も企業などの組織も国も個性があって、その個性を活かして、多くの人の共感を生む価値を生み出していくことで、多くの人が幸せを感じられる世界を作りたいというのが、自分の軸のように思います。

私の取組み・プロジェクト

テーマ
価値デザイン社会の実現
対象としている社会的課題
Inclusiveな世界を作り、いろいろと価値観はことなるけれども、共感する人たちが集まって、助け合って幸せな社会を築くこと
目的とアクション
人々が様々な新しい発想を生み、そこに共感を生んで価値にしていくことを円滑化するためのツールや仕組み作り

SSIについてのメッセージ・感想

2018 年 6 月に政府がまとめた「知的財産戦略ビジョン」では、我が国が今後「価値デザイン社会」を目指すことが示されました。そこでは、平均点的な発想から脱し、異能を融合させて新しいアイディアを構想し、それに人々の共感を得て価値として実現することが強調されています。そんな「価値デザイン」にあふれる日本を実現する肝となるのは「共感」ですが、そのヒントになるのが、今や世界で受け入れられている SDGs の発想です。そのことをサロンでお話しし、そのための思考補助ツールとなる「経営デザインシート」も紹介して、議論させていただきました。このサロンは学際的な異能が集まる場だけあって、コメントも様々な切り口からなされ、刺激に富むものでした。そんな場であればこそ、ビジョンやシートや SDGs の位置づけにつき共感を得ようとすると、より高次のレベルに昇華させないといけないことを実感しました。それ自体がイノベーションのプロセスであり、社会ソリューションを実現するステップのように感じました。この多様性と個性あふれるサロンの議論が建設的な共感を生み社会ソリューションに結実していくことをますます期待します。