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谷口 正輝 TANIGUCHI Masateru
大阪大学 産業科学研究所 教授

プロフィール

2001年 京都大学大学院工学研究科分子工学博士課程修了
2002年 大阪大学産業科学研究所 助手
2009年 大阪大学産業科学研究所 准教授
2011年 大阪大学産業科学研究所 教授
2013年 クオンタムバイオシステムズ創業・取締役
2018年 アイポア株式会社創業・取締役

自己紹介

小学校から大学まで、剣道、バスケットボール、ハンドボール、少林寺拳法と渡り歩いてきました。研究も、学生時代から現在まで、有機合成、微細加工、バイオと渡り歩いてきました。飽きっぽ性格という訳ではなく、肩が外れるまで投げ続ける短期集中型と言われています。趣味はランニングで、これだけは30年以上続いています。基礎研究、応用研究、実用研究を自由に行き来できる研究者を目指しています。

研究紹介
ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、人工知能を融合させて、1個の細菌・ウイルス・DNAなどを、正確に、早く、低コストで調べる方法を研究をしています。また、DNA・RNAの塩基配列とペプチドのアミノ酸配列を、量子力学を使って、1分子単位の計測で決定する1分子量子シークエンサーを研究しています。まだ世の中にない計測原理を考えて、装置システムを開発し、装置性能の実証と実用化まで行う、基礎から応用まで一貫した研究を行っています。

私の取組み・プロジェクト

テーマ
超高速遺伝子診断法の開発
対象としている社会的課題
新たな感染症や疾病の予防と早期診断
目的とアクション
超高速な遺伝子診断を実現するため、1分子量子シークエンサー法と量子コンピュータの融合を行っています。

SSIについてのメッセージ・感想

第 8 回 SSI サロンでは、大きく異なる研究分野の先生方の研究の原動力について、学生や市民の方を交えて話し合いました。共通することは、面白いと思う事を研究しているということでした。これに関しては、サロンに参加されたすべての方が納得されていましたが、なぜ面白いと思うに至ったか、研究の発展はどうなるのか、に高い関心が寄せられました。その後、議論は、社会への貢献や研究投資のあり方にまでおよびました。面白さの伝わり度合い、社会への貢献度、研究投資額、そして研究の挑戦度のバランスを考えることが研究者に求められていることを認識させられました。中でも、わくわく感につながる高い挑戦度が、何よりも求められているものだと分かりました。変化の激しい時代では、成功し続けることが困難であり、成功の基準が不明瞭になっています。だからこそ、大学には、高い挑戦性が求められていると感じました。とはいえ、大切なものはバランス感覚であり、SSI サロンは、バランスを鍛える道場になると思います。