学生のつどい

第2回SSI学生のつどい開催報告
「未来の自分を構想するために」

<日時>  2020年1月10日(金)
<場所>  大阪大学会館 豊中SSIラウンジ
<参加者> 12名
<プログラム>
・堂目卓生教授によるSSIの理念と取組みの紹介
・未来新聞㈱森内真也さんからの未来構想の方法論についてのご講演
・未来新聞を作るワークショップさらに終了後、懇親会が行われ、参加した方々の間で積極的な意見交換がなされていました。

開催概要

1月10日(金)、SSI学生のつどい「未来の自分を構想するために」を大阪大学会館の豊中SSIラウンジにて開催しました。昨年6月に行った第1回続いて2回目となる大学学生の方への場の提供です。8名の学生と講演者の森内真也氏、SSI長の堂目卓生教授らが集まり交流を行いました。

堂目卓生教授によるSSIの理念と取組みの紹介

まず、SSI長の堂目卓生教授が、SSIの「いのち」を「まもる」「はぐくむ」「つなぐ」理念と、30年後の未来を構想し、その実現のために実践していくというSSIの取組みについて紹介しました。そして、今の学生たちにどのようなことを学んで欲しいのかということについて、お話いただきました。日本や世界を取り巻く現状は、底にいくつもの穴の空いている船のようなものです。そこに乗り合わせた人たちが、1等船室を目指すような競争社会では、いつかは船は沈んでしまいます。未来を目指すに当たって、どのようにして穴を塞いでいくのか(諸課題の解決)と船をどこに向かわせるべきか(未来社会の構想)を考えていく必要があるとお話しされました。


未来新聞㈱森内真也さんからの未来構想の方法論についてのご講演

第1回に引き続き、SSIの理念と取り組みに共感していただいている未来新聞株式会社の森内真也氏にいらしていただきました。講演では、自己紹介を兼ねて10年前に自らの会社を立ち上げた思いと、未来を描くことの重要性についてお話いただきました。
森内氏は、見通しが不透明な現代社会にこそ、ビジョンを描き、未来を想像していく力が重要になると指摘しています。そのための手法として未来新聞®を紹介いただきました。未来新聞は未来ビジョンであり、荒れて見通しの立たない海(現代社会)の上の、加速する船(文明)における海図であり、適切に舵を切るためには、未来ビジョンを描くことが重要であると紹介されました。また、その海図を作成するためには、様々な分野の人々の想像力とそのアーカイブ、まさに共創が必要であるとのことです。


未来を作るワークショップ

講演に引き続いて、未来新聞®を作るワークショップが行われました。はじめに未来新聞®の作り方に関する説明を受け、アイスブレイクとしてアイデア出しメソッドを用いたアイデア発想を参加者同士で行いました。その後、未来新聞®のテーマ「20XX年〇〇初!□□を実現した自分」についてのアイデア出しを行ったのち、未来新聞の執筆・発表を行いました。
アイスブレイクでは、最近の流行ワードをもとに10年後の流行を予想してみました。参加者からは、高齢者による恋愛ブームや、台風のDIYキットなど自由なアイディアが述べられ、笑い声があふれました。
場が温まったところで、自分の未来をイメージする作業に入ります。「20XX年〇〇初!□□を実現した自分」というテーマのもと、自分が将来何を行っているのか、自分の将来のイメージと重ねながら、自由に未来を発想しました。そしてその情報をもとに、未来の新聞記事にしました。また、それぞれのニュースを発表後に、別の参加者による、ニュースのその後の記事も発表されました。
最終的な記事では、人間の生命の躍動を電気に変換する機械や、細胞レベルの恋愛、人工衛星による宇宙でのゴミ処理などが挙げられました。参加した学生からは、未来のビジョンの描き方が分かってよかった、一見できそうにないことも、実現できそうでワクワクしたなどの感想をいただきました。

(田中翔 社会ソリューションイニシアティブ特任研究員)