地域・まちづくりフォーラム

第3回SSI地域・まちづくりフォーラム開催報告
地域における重層的支援体制の構築にむけて

<日時>  2023年3月1日(水)14:30〜17:00
<場所>  オンライン開催
<プログラム>
14:30 開会挨拶とSSIの紹介 堂目卓生 大阪大学SSI長/大学院経済学研究科教授
14:35 趣旨説明 杉田美和 大学院工学研究科特任准教授/
日本モンテッソーリケア協会代表理事
14:40 話題提供 吉田夏子 大阪府福祉部地域福祉推進室 地域福祉課地域福祉支援
グループ総括主査
「大阪府地域福祉支援計画と重層的支援体制整備事業について」
藤井博志 関西学院大学人間福祉学部教授/大阪府地域福祉推進
審議会 地域福祉支援計画推進分科会委員長
「地域福祉と重層的支援体制整備事業の課題」
甲斐智典 豊中市福祉部次長 兼地域共生課課長
(当日は代理にて、良本 弘和 豊中市福祉部地域共生課主幹 がご登壇)
「豊中市における重層的支援体制整備事業の進捗と課題について」
東佳之 大阪狭山市健康福祉部福祉グループ課長
「大阪狭山市における重層的支援体制整備事業の進捗と課題について」
15:35 休憩
15:45 参加自治体の方々のご紹介
16:00 ディスカッション モデレーター:木多道宏 大阪大学SSI副長/大学院工学研究科教授
17:00 終了

第3回SSI地域・まちづくりフォーラム開催概要

2022年3月1日(水)、オンラインにて、第3回SSI地域・まちづくりフォーラムが開催されました。20自治体46名を含む、60名の方にご参加いただきました。

本フォーラムでは、堂目SSI長による開会挨拶、杉田美和大学院工学研究科特任准教授(日本モンテッソーリケア協会代表理事)からの趣旨説明ののち、4名の方から話題提供をいただきました。
吉田夏子氏(大阪府福祉部地域福祉推進室 地域福祉課地域福祉支援グループ総括主査)からは「大阪府地域福祉支援計画と重層的支援体制整備事業について」、藤井博志氏(関西学院大学人間福祉学部教授/大阪府地域福祉推進審議会 地域福祉支援計画推進分科会委員長)からは「地域福祉と重層的支援体制整備事業の課題」、甲斐智典氏(豊中市福祉部次長 兼地域共生課課長。当日は代理にて、良本弘和 豊中市福祉部地域共生課主幹 がご登壇)からは「豊中市における重層的支援体制整備事業の進捗と課題について」、東佳之氏(大阪狭山市健康福祉部福祉グループ課長)からは「大阪狭山市における重層的支援体制整備事業の進捗と課題について」をテーマとして話題提供いただきました。

その後、第3回からご参加される自治体の方々の自己紹介があり、木多SSI副長によるモデレーターのもとでディスカッションが行われました。

・吉田夏子氏(大阪府福祉部地域福祉推進室 地域福祉課地域福祉支援グループ総括主査)
第4期⼤阪府地域福祉⽀援計画《中間⾒直し》の趣旨、計画の位置づけ・目指すビジョン、計画期間、そして地域福祉を推進する重点取り組みについての報告、また地域共⽣社会の実現に向けた国の動きとして、地域福祉の推進と包括的な支援体制の整備と事業の創設、そして重層的⽀援体制整備事業についての取り組み報告がなされました。

・藤井博志氏(関西学院大学人間福祉学部教授/大阪府地域福祉推進審議会 地域福祉支援計画推進分科会委員長)
包括的⽀援体制(重層事業)の必要性とその背景、体制を形成するための⾏政・事業者・地域(市⺠)の協働の重要性、各自治体における重層事業の課題について説明がなされ、その一例として宝塚市の分野横断的連携と住民の協働を通じた取り組み、東広島市のコアネットワーク会議についての解説、そして包括的支援体制整備を進めてゆくうえでの担当者の悩みとその対策について報告がなされました。

・甲斐智典氏(豊中市福祉部次長 兼地域共生課課長。当日は代理にて、良本弘和 豊中市福祉部地域共生課主幹 がご登壇)
豊中市の重層的支援体制整備事業「豊中市地域包括ケアシステム・豊中モデル」の説明がなされました。どこに相談が入っても連携して市全体で受け止める包括的相談支援事業、多分野多機関の連携・役割分担による包括的支援を行う多機関協働事業、人と人、人と居場所がつながり支え合う環境を整え、交流の場、つながりによる見守りなどの充実を図る地域づくり事業、そして生活困窮者等の自立・就労(社会参加)支援において、個々の状況にあわせ、地域企業等のマッチングを行う参加支援事業より成り立っています。

・東佳之氏(大阪狭山市健康福祉部福祉グループ課長)
大阪狭山市の重層的支援体制整備事業の取り組みについての説明がなされました。多機関協働事業(社協委託)では世代や属性を超えた複合した課題がある世帯への支援の中核的な機能を担い、相談支援関係者へ連携を担任し、必要に応じて支援関係機関等の担当による会議を開催しています。またアウトリーチ等を通じた継続的支援事業(社協委託)では訪問などの手法を活用し、継続的な伴走による支援の実施(各分野の相談支援機関・ CSW 等)及びこれに係る調整(社協)を行っています。そして参加支援事業(社協委託)では既存の制度では解決しにくい個人の課題を地域で解決し、地域づくり事業(社協委託)では地域の福祉課題を解決するため、事業実施やネットワークの構築するなど各所が連携した重層的支援体制を整備しています。