本プロジェクトは、令和4年度までSSI基幹プロジェクト「地域資源とITによる減災・見守りシステムの構築」として取り組んできたものを更に社会実装を推進するために、令和5年度よりSSI協力プロジェクトとして推進するものです。
地域資源と科学技術による減災に取り組み、レジリエントな共生社会を構築することを目的としています。従来の地縁のネットワークを再評価し、NPOや市⺠の動きと協力して、理工・人文社会系の技術と知を融合させ、地域資源と科学技術を利用したソーシャル・イノベーションを通じて、新たなコミュニティの構築と共通価値の創造を目指します。
本プロジェクトは2つの柱があります。「災救マップ」と「たすかんねん」です。
ひとつ目の柱は 「災救マップ」です。「災救マップ」は、「未来共生災害救援マップ」の略称で、避難所情報を共有するためのウェブ情報システムです。寺社などの宗教施設と、学校や公⺠館などの指定避難所や緊急避難場所を合わせた、約30万件の施設情報を集約し、インターネット上で公開しています。「災救マップ」は、防災の取り組みを通して、自治体、自治会、学校、寺社・教会等の宗教施設、NPOなどによる平常時からのつながり、コミュニティ作りに寄与し、災害時には救援活動の情報プラットフォームになります。大阪大学の知的財産であり、一般社団法人地域情報共創センターが社会実装を担っています。
ふたつ目の柱、「たすかんねん」は、風力や太陽光発電といった再生可能エネルギーによって発電・蓄電された「独立電源」を活用し、無線通信、照明、カメラ、スマホへの給電等機能を活用できるようにしたシステムの総称です。このネットワークが街中のあらゆる所に構築されることにより、災害などによる停電時にも独自の通信網で外部との連絡ができるようになる公共ネットワーク化を目指しています。
本プロジェクトの特徴は、従来のリジットな共同体ではなく、組織、人、知の壁を越えた多様性・流動性を前提とする新しいコミュニティを構築することにあります。また、利益・効率を超えた、利他・支えあいという共通価値の創出を目指すことで、社会全体のレジリエンスを高め、共生社会の実現に貢献します。各種組織と連携し、多様なニーズに合わせカスタマイズされたサービスを提供することが期待されます。また、地域資源を活用することで、コスト効率の高いシステムの構築を目指し、社会全体のコスト削減にも貢献します。

*科研「宗教施設と行政と市民の連携による減災・見守り」基盤研究A 2019~2023 研究代表者:稲場圭信
*JST:CREST「地域を支える知のデジタライゼーションと共有基盤」2021~2026 研究代表者:山口弘純
研究協力者
(学内)
木多道宏 工学研究科教授
山口弘純 情報科学研究科教授
渥美公秀 人間科学研究科教授
(学外)
小島誠一郎 一般社団法人地域情報共創センター理事長
峯英一郎 一般社団法人地域情報共創センター副理事長
諏訪博彦 奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科准教授
寺本弘伸 認定特定非営利活動法人日本災害救援ボランティアネットワーク理事
共同研究機関・連携機関
一般社団法人全国自治会活動支援ネット
NTN株式会社
ソフトバンク株式会社
パナソニックホームズ株式会社
認定特定非営利活動法人日本災害救援ボランティアネットワーク
株式会社日新システムズ
一般社団法人地域情報共創センター
一般社団法人空飛ぶ防災協会
カシオ計算機株式会社
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- 社会学社会システム安全工学安全システム
- 社会課題
- 減災防災DX化
